歯無しのはなし38【定期検診と歯の喪失】|さいたま市北浦和駅の歯周病専門医がいる歯科・歯医者|よしの歯科クリニック

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歯無しのはなし38【定期検診と歯の喪失】

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歯無しのはなし38【定期検診と歯の喪失】|さいたま市北浦和駅の歯周病専門医がいる歯科・歯医者|よしの歯科クリニック

こんにちは、北浦和 よしの歯科クリニックです。ようやく、秋の気配が感じられるようになりました。

ところで、皆さんは、歯周病の定期検診を定期的に受けられていますか?もしかすると、以前、歯周病は治療したので定期検診なんて必要無いと思って誤解している人がいらっしゃるかも知れません。
実は、歯周治療が終わっていても歯周病が進行したり、歯が抜け落ちるリスクがあるのです。なぜかと言うと、歯周病は、老化現象などでは無く、歯茎に堆積した歯周病原菌が生体の許容範囲を超えて増え過ぎた時に発症•進行するからです。
そこで、今回はどの様な人が、定期検診中(SPT•メインテナンス期間中)に歯周病の進行や歯が喪失する危険性(リスク)が高まるのか、下記の論文を取り上げて見ていきたいと思います。

Risk factors for tooth loss and progression of periodontitis in patients undergoing periodontal maintenance therapy
Dawn S F Siow et al. J Clin Periodontol. 2023 Jan.

この研究は、歯周治療後、5年以上の定期診査が行われた患者さんに関して歯周病の進行と歯の喪失に関する予測可能な要因を調べる事にあります。

この調査は、歯周治療が終了後5年以上、定期検診が経過した135名の被験者を対象に行われました。

診査は、1)歯周治療前、2)歯周治療後、3)5年以上経過後に定期検診と共に行われました。また、4)被験者は、歯周治療前にデータに基づき歯周病の新分類が行われました。

近年では、、ヨーロッパ(欧州)歯周病学会と米国歯周病学会によって歯周病の新分類が発表され、全世界的にこの新分類が用いられています。大きな変更点は、全身疾患の悪性腫瘍(癌)などに用いられているステージ分類がなされた事です。
この歯周病の新分類では、歯周病の重症度と予測される治療の複雑性をステージ1〜4までの4つに分類し、その他に歯周病の進行と治療に対する反応リスクをグレードA〜Cの3つのグレードに分類されました。尚、今回取り上げた論文の被験者には、グレード分類は行われませんでした。

この論文の結果から”ステージ4の歯周病”を有する人は、将来的な歯の喪失の危険因子となり、歯周治療後に”5mm以上歯周ポケットが残存している歯”は、将来的な歯の喪失と歯周病が進行するリスク因子となる事が示されました。
米国歯周病学会から発表された最近の調査研究(Muhammad H A Saleh et al. J Periodontol. 2024 May.)でも、この研究と同様の傾向を示しました。

つまり、歯周病の治療後にこれらの2つのリスク因子に該当する患者さんは、長期のメインテナンス期間中に歯周病の進行と歯が喪失する危険性が高まるので、個々に応じた歯周病のメインテナンスプログラムが必須となります。

ステージ3〜4の重度歯周病の患者さんは、歯周病専門医に診てもらう事をお勧め致します。

歯周病でお困りの方、一度歯周病専門医を受診してはいかがでしょうか。

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