こんにちは、さいたま市北浦和 よしの歯科クリニックです。
先日、”糖尿病の治療 歯周病にも効果”についての記事が朝日新聞に掲載されました。
これは、2型糖尿病患者さんに対して、2型糖尿病の治療だけで歯周病が最善される事を大阪大学の研究グループが確かめ、下記の英国医学誌に発表しました。
「Periodontal tissue susceptibility to glycaemic control in type 2 diabetes
Moe Inoue et al. Diabetes Obes Metab. 2024 Oct.」
この研究は、糖尿病患者に対する徹底的な血糖コントロールが歯周組織に及ぼす直接的な影響を評価したものです。
試験は、2型糖尿病患者29名で行われました。この29名の被験者は、2週間の徹底的な血糖コントロール(薬や食事、運動などの生活習慣の見直しによる糖尿病の集中治療)のために入院しました。治療の前後に全身疾患と口腔疾患の指標を分析•観察し、歯周炎に関連する指標を明らかにしました。
その結果、治療後には、血糖値及び歯周パラメータ(歯周検査値)の有意な改善が認められました。歯周病治癒の指標となる歯1本あたりのPISA(歯周ポケット内側の歯茎の炎症面積)の変化はニ分化を示し、患者はこれに基づいて2つのグループ(PISA改善群19人、非改善群10人)に分けられました。
非改善群は、もともと血糖値を下げるインスリン分泌能力が改善群に比べ低く、神経や末梢血管の障害度が高かった。改善群では、これらの障害度は低く、集中治療でインスリンの効きが良くなり血糖コントロールが改善した事で、口内の細菌集団の構成が変化した可能性などが考えられる。
したがって、血糖コントロール治療は、特定の歯周治療が無かったとしても、2型糖尿病患者の歯周疾患を改善しました。しかし、血糖コントロールに対する歯周組織の反応は、その患者の全身状態によります。
このように、歯周病と糖尿病には双方向性の関連があります。つまり、歯周病だから全身疾患とは無縁だとはなりません。歯周病は、この糖尿病以外にも早産・低体重児出産・肥満・血管の動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)などの全身疾患とも密接に関与していると考えられています。ですから、決して歯周病を疎かにしないようにして下さい。
この研究グループの久保庭教授(予防歯科学)によると「糖尿病の症状が進んでからだと徹底的な血糖コントロールをしても、歯茎の炎症や歯周ポケットの深さが改善されない事も見えてきた。できるだけ早期に糖尿病と歯周病のいずれかの治療を進めることが効果的」と述べています。また、「重症化した場合も何もしないとどんどん進行するので、歯周治療をすることによって逆に血糖値の改善につながるため、あきらめずに医師や歯科医師に相談してほしい」と呼びかけています。
ご自身で糖尿病かなと思ったら、一度歯周病専門医を受診してみてはいかがでしょうか。
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