今回、コラムに取り上げるのは、
通常の歯周治療に補助的又は、付加的に次亜塩素酸ナトリウムと云う殺菌剤や抗生物質による抗菌剤を用いて、通常の歯周治療で行った治療法とこれらの殺菌剤や抗菌剤を加えた治療法で違いがあるのかを調べたオランダ・アムステルダムの研究です。実は、私自身、短期間この研究論文が出された研究施設に居ました。
この研究は、ランダム化比較研究と云う手法で行われておりますので、信頼が出来るものと言えそうです。
Local disinfection with sodium hypochlorite as adjunct to basic periodontal therapy: a randomized controlled trial.
Randomized controlled trial
Bizzarro S, et al. J Clin Periodontol. 2016.
比較した治療は、
1. 歯周治療
2. 歯周治療+次亜塩素酸ナトリウム(殺菌剤)
3. 歯周治療+抗菌剤
4. 歯周治療+次亜塩素酸ナトリウムナトリウム(殺菌剤)+抗菌剤
術後、1年後の結果は、どの治療法でも歯周病を起こす細菌の数や歯周病の改善度は変わらなかったと云う結果でした。
様々な薬剤を歯周治療に使っても短期的に一時的に改善したように見えても1年後の予後では、これらの薬剤の効果は、通常の歯周治療と変わらない事が分かりました。では、これらの薬剤を長期間使ってはと思うかもしれませんが、我々のお口の中には、ある程度の善玉菌のような細菌がいないと口腔内の免疫力を維持し、保護してくれません。つまり、長期間の殺菌剤の使用や完全に口腔内を細菌の居ない状態にすると未知の外から来た細菌やウィルスに抵抗出来なくなってしまいます。
日本では、一部の歯周治療を行うグループが殺菌剤や抗菌剤を行なっておりますが、今回の国際的に権威ある歯周病の学術論文では、否定されております。
また、日本歯周病学会や欧州歯周病学会でも推奨はされておりません。
歯周病でお困りの患者様へ、一度歯周病専門医へ受診してみてはいかがでしょうか?
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